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2014年7月 3日 (木)

情報のありか

ネット上には幅広い情報が存在しつつも実際に価値ある情報はオフラインで入手できることが多い。つまり、ネット上にはマーケティングのために垂れ流されている情報が多い一方で、需要がある価値ある情報は流布していない、ということです。

ここ数週間でネット上で見つからなかった情報の具体例:

①メキシコ政府のデジタルテレビの入札について
②メキシコにあるマグネシウムダイキャストの会社
③最近頻発のティファナ国境での米国就労ビザのキャンセル事件の詳細

業界や地域に限定した情報はネットにない場合が多い。では情報はどこにあったのか?以下実例報告します。

①メキシコ政府のデジタルテレビの入札

メキシコでもテレビのデジタル放送が始まっています。ところがメキシコにはデジタル対応テレビを買いなおす経済的余裕がない低所得がいる。チューナーだけを買うという知識もない人もいる。対策として墨政府はチューナー内蔵テレビを低所得世帯に無料配布することを決め、テレビメーカーの入札が行われるという情報を「身内(外国人)」から聞いたのがことの始まり。身内いわく1500万台ものテレビが2015年末までに無料配布されるらしい。

会社の新規ビジネスに繋がるかも・・と思いネット検索したところ、英語のニュース記事が2つほどヒットする程度。内容はいずれも墨政府がテレビを配布する予定があるということのみ。

日本語での情報は全くみつからなかった。まずこの点でネット上での日本語の情報が限られていることがわかる。メキシコのことだから日本語で情報があるわけないと思われるかもしれないけれど、日本のテレビメーカーはメキシコでテレビ製造を過去30年くらいやっていr。このことを考えると日本企業および日本人が関心をもつであろう情報であるのに日本語のメディアではカバーされておらず、日本語での情報は存在しない。

わたしが最も知りたかった入札情報(スケジュール、台数、入札条件など)は英語でも日本語でもまったく出てこなかった。メキシコ政府のことなのでスペイン語だったら出てきたのかもしれない。と思って今スペイン語でトライしたけれど、ニュース以外はヒットしなかった。わたしのスペイン語力の限界かもしれないけれど、政府による入札情報がネットに掲載されるものなのかどうか。

ネットでは分からなかったので業界の人に聞いてみることにした。具体的には上司、テレビ業界にくわしい地域の日本企業ネットワークの事務局、メキシコ人の同僚。結果、上司はデジタルテレビについては何も知らなかった。日本企業ネットワーク事務局は当初テレビではなくデジタル対応のコンバータを無料配布していたという情報まではもっていたものの、それ以上の情報はないので政府の放送関連の部署のウェブサイトを紹介して、ここから問い合せるとよいと教えてくれた。今となってはこれが正解だったのだけど、ウェブサイトがスペイン語だったので見る気もおきず、ましてや質問をスペイン語で送ってみようという気持ちにもならなかった。。。

同僚は政府がデジタルテレビの無料配布することを知っている人もいれば、知らない人もいた。知っている人によると新聞に書いてあるのをみたらしい。ただ知っていた人は総務関係の部署の人だったのでそこからビジネスに繋げようという発想はない。

結局、外国人の身内にもう少し詳細を教えてくれるようお願いしてみると、詳しい情報が出て来る出てくる。どこから情報を得たのか聞いてみると、メキシコのお役所の部署の名前が3つくらい出てきた。お役所とのコネクション、大事。うちの会社はこういうところが弱いのかも、と思った。身内いわく「日本の会社はこの入札のこと知らないし、興味もないみたいだね。」

わたしのようにスペイン語が日常会話話せる程度では仕事はできないと痛感する出来事。メキシコ政府ともネットワークが広げられるほどに「どっぷり浸かる」必要があると再認識。

②メキシコにあるマグネシウムダイキャストの会社

仕事で必要になる可能性があり調査依頼を受けた。ネットでヒットした会社の多くはメキシコに拠点はあるものの、マグネシウムのダイキャストは米国など別拠点で行っていてメキシコにはないというところばかりだった。

同僚の技術者に聞いても「メキシコは電気代が高くコスト的に非常に厳しい。特にティファナは夏場の電気代が高く、ダイキャストは(金属を)溶かすのにものすごい電気を使うので儲からない。爆発の危険もあり高度な技術を要するのでメキシコ向きではないオペレーション」とのコメントもあり、調査が難航しそうな雰囲気だった。 

ところが結果3件の会社も見つけることに成功した。うち2件は似たようなビジネスをしている取引先の人に尋ねたところ、会社名簿のようなもののコピーを送ってくれた。

もう1件はInternational Magnesium Associationなる団体をネットで見つけて相談メールを送ってみたところ紹介してくれた。世の中いろんな団体が存在する。

③最近頻発のティファナ国境での米国就労ビザのキャンセル事件の詳細

この件は関心ある人の間ではかなり話題になっているが各人の諸事情が「グレー」であるため、公にしにくい情報でもある。この情報は業界や境遇が似ている人で広いネットワークをもっている人に聞くといろいろ情報が得られた。

以上から考えられる情報を仕入れるためのポイントは、自分と重なる部分の境遇にある人とのネットワークはしっかり作り気軽に相談できる関係を構築しておくこと、語学は高いレベルでできる必要があること、オンラインとオフラインを組み合わせた情報収集をすること、でしょうか。

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コメント

2015年末までに、
1500万台程度のデジタルテレビが無償配布されるようですね。

今年は500万台程度でしょうか。

下記のようなメディアニュース、ありました。

===

メキシコ当局が、内需拡大策の一貫として、テレビ(TV)の買い替えに補助金を拠出する模様だ。台湾の経済紙『工商時報』(2014年7月7日付)が報じたもので、政府が補助金拠出の対象とする液晶TV(LCD TV)生産の大半をEMS(電子機器世界最大手)台湾フォックスコン(FOXCONN=鴻海精密=ホンハイ)に発注する。規模は3年で700万台、うち14年は200万〜300万台で、フォックスコンでは同6月から既に出荷を開始したという。また、パネルはすべてフォックスコン傘下の台湾INNOLUX(群創、旧CMI)が供給すると報じている。

工商時報によると、メキシコ政府が打ち出した今回の内需拡大策は、23.6型LCD TVが主力。同政府は生産の大半をフォックスコンに、残りの一部をメキシコ地場の業者に発注した。一方、パネルについては地場業者がアッセンブリするものも含め、INNOLUXが受注を独占したという。

投稿: j | 2014年7月16日 (水) 22時02分

そうですね、この情報は台湾の経済紙の報道を和訳したものですね。なので情報も台湾勢の動きがメインで書かれていますね。ただ残念ながら数字や事象について情報が古いためか、事実とは異なります。(実際は3年で700万台ではない、INNOLUXが受注を独占ではない)

投稿: may | 2014年7月18日 (金) 10時57分

そうですね。台湾の記事には、ところどころ誤りがあります。

私が聞いたのは計1500万台で、今年500万台程度ですが、
来年のインチサイズはまだ未定で、現在入札中。
メキシコ政府が予定通り財源を確保できるか
怪しむ向きもあり、数量は変更されるかもしれませんね。

投稿: j | 2014年7月18日 (金) 18時13分

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