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2008年9月29日 (月)

人権とアジア的価値観 福岡アジア文化賞②

スリランカの先生による講演会。
法学者 サヴィトリ・グナセーカラ先生。

悔しいことに次の予定があり、
第二部のパネルディスカッションまで聞けなかった。
結末が気になるドラマの最終回のよう。悔しい。

でも、ものすごく深くて大切な話だったように思います。

Img_6388

主題は、西洋からもたらされた「人権」という概念は
必ずしもアジアの価値観には沿っていないのではないか?
という問題提起。

1689年の英国。権利の章典で、民衆(議会)が国王に
認めさせたことに始まった「人権」は
西洋の個人主義に基づき今日まで発展してきた。

しかし一方で、アジアやアフリカの実情には
そのまま適応できていないのではないか。

ところで権利とは2つに分類されているそうです。
①civil rights(公民権)、②political rights(政治的権利)。

集団をベースに考えるアジアには
アジアなりの人権という概念がありうる。

あまりに個人に焦点をあてすぎると
アジアでベースとなっている集団、すなわち
コミュニティや家族の大切さが損なわれる。

それ以前にアジアに多くを占める貧困国では
「食べる権利」が何よりも求められているのも事実。

たとえば西洋にておいて
人権を侵害しうるのは国家である
と定義されているらしいのだが、アジアの現実ではそうとは限らない。
拷問は国家以外からも受ける可能性がある。


また「人権」という言葉が、他国を侵害する
政治的大義名分になっているとも指摘していました。

と同時に、「義務」が「権利」と否定するために
使われていたりする。
たとえば女性の家庭における義務が重要だ、といって
女性の権利を否定することでこれまでの発展があった、とか。

権利と義務のバランスを取ることが課題。

違いを認識したうえでの、結果における平等。
また、労働上の権利は、国家の責任が大きい。

話し手が法律家で、内容も難解。
残念ながらライブドアニュースなどにも
記事がなかったのは非常に残念。


Big Issueの前号の特集でもあった
若い世代を取りまく環境にもつながる内容だと感じます。

昔とは社会のかたちは変わり、経済も求人も人口も違う。
なのに「甘えた贅沢な若者」呼ばわりされ
毎日食べるには困らなくとも、「孤独」や「将来への不安」に
むしばまれている。

国の予算は高齢者や他のことにばかり回っていて
私たち世代には使われていない。

BIによるとこの結果、今の若い世代が将来的に
問題を抱えたり働かなかったりすると
6兆円ものダメージになるそうです。

幸せに暮らすためにも、日本のためにも
もっと深く理解する必要がありそうです。

***
追記メモ

西:正義を大切にする  
東:調和を大切にする  

両者の価値観の対話により人権が進化していくことを期待。

わたしは正義を重んじるなー、そしてわたしの母もそう・・・

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コメント

深いですね・・・。
最後の「若者」の部分、私もこれから人生の中盤にさしかかるに当たって、今後の世の中がどうなるのか心配。
若者は我慢したり、削減の対象になったりしても、けっこう不満言わずに頑張れてる方な気がする。
ただ、うちらの世代が高齢者になった時の保障を期待はできないだろうし、時世代にも迷惑かけたくないから、自立できるように頑張って働かなくちゃなと思う。

最後のコメント、自分がどちらが満たされれているかによって逆を求めるような気がする!
調和がとれている状態だと、人間だからなあなあな部分が出てきて正義が必要だって思うだろうし、正義が通る状態だと、どうしても強い意見、弱い意見が出てきて、対立しがちだから調和を求めだす・・・。
私なりの解釈ですけどね(^^;

毎回勉強になります!!

投稿: kco | 2008年9月30日 (火) 05時20分

Big Issueの記事がホントによかったんだ。
共感しながら読んだよ。

私たちが置かれている状況を変えるために
政治と生き方の二つで打開できるとしたら
政治を自分の利益につなげる力と
生きやすくするためのネットワークづくりと活発なコミュニケーションができるといいよね。

投稿: may | 2008年9月30日 (火) 07時45分

なるほどなるほど・・・。
私は自分と周囲とをうまく調和というか、リンクさせて相互の利益にする(なんか大袈裟だけど)力に乏しいので、そこのとこがうまく働くように成長したい!!

投稿: kco | 2008年9月30日 (火) 09時02分

win-winの関係で利益を産むということかな?
これができた時は、結果も大きいし
みなの気分もサイコーにいいから
意識的にそういう状態に持って行けるといいよね。

投稿: may | 2008年9月30日 (火) 21時05分

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